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2004年7月
■京丹後市のバイオ発電所、8月着工
京都府などが京丹後市弥栄町船木の市有地で計画しているバイオガス発電施設の建設工事が8月上旬から始まる。建設は、大林組が担当。発電量は年間250万kWhで約700世帯の消費電力に相当する。溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)で発電された電力は系統連携で弥栄町の庁舎、弥栄病院、「風のがっこう京都」で使用する計画。将来的には家庭の生ごみを利用し、残さは堆肥としてリサイクルする方針。府などが進める「京都エコエネルギープロジェクト(KEEP)」の中核施設。食品工場などから集めた日量約64tの未利用有機物をメタン発酵させる。建設費は約23億円。来年9月末の完成を予定している。
(京都新聞 2004年7月31日、化学工業日報 8月4日)
■静岡県でバイオマス利活用推進協議会が発足
静岡県が県としての具体策を探る「バイオマス利活用推進協議会」が7月30日発足し、初会合を県庁で開いた。協議会は大学教授、民間企業、NPO団体などの担当者20人が委員となった。バイオマスの活用促進の基本方針を盛り込むマスタープランを来年1月をめどに策定する。。委員長は鈴木恭治静岡大教授。来年1月
までに講演会などを開き、県民にバイオマス活用の意義などの情報を発信する。
(静岡新聞 2004年7月31日)
■生ごみと野菜券を交換、メタン発酵し液肥とガス利用
埼玉県小川町では、有機農業生産者らで組織したNPO「小川町風土活用センター(ふうど)」が約160万円をかけて生ごみ発酵プラントを制作。液肥は周辺の農家が畑に利用し、メタンガスは近くの家にホースで送られ、火力源として使われている。小川町のごみ焼却費は1kgあたり30円前後かかるのに対し、生ごみの処理費は12円ですむ。差額相当分を地場の野菜と交換できる3000円分のクーポン券を配り始めた。町はバケツを支給し、生ごみを収集している。現在、100世帯がリサイクルに協力している。
(毎日新聞 2004年7月30日)
■宮崎県高千穂牧場のメタンガス発電が稼動
宮崎県都城市吉之元町高千穂牧場は、7月28日、乳牛の糞尿を処理する「バイオマスプラント」を起動させた。施設は国、県の補助を受け、総事業費1億3500万円で建設。乳牛100頭の糞尿日量5.2tを処理する。液肥は牧場内の草原に散布。糞尿は約150日発酵させ、発生するメタンガスを用い発電、牧場施設の電力の6割をまかない、年間800万円の電気代節約につながる。来年には、九州電力に売電もする。
(西日本新聞 2004年7月29日)
■メタンの回収・利用のための国際的なパートナーシップを創設へ
米環境庁(EPA)のリーヴィット長官は、7月28日、アメリカが、豪州、インド、イタリア、日本、メキシコ、英国、ウクライナと共同して、メタンの回収・再利用に関する「メタン・トゥー・マーケット・パートナーシップ」を創設することを公表した。メタンは天然ガスの主要な構成要素で、クリーンな燃料であるとともに、人為的に排出される温室効果ガスの中で2番目に多い。このパートナーシップでは、埋立ガスをエネルギーにする費用効果的な技術の開発、炭鉱におけるメタン回収事業、および天然ガスシステムの改善を展開していく予定。
(EIC海外ニュース 2004年7月29日)
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=8245&oversea=1
■環境税と排出量取引導入を 温暖化対策で中間報告案
環境省は7月28日、地球温暖化対策推進大綱の目標達成に向け、化石燃料に課税する環境税や、企業間で温室効果ガスの排出枠をやりとりする国内排出量取引など、新たな制度の導入が必要とする中間報告案をまとめた。報告案は、温室効果ガスの幅広い削減策を進めるための補助金や減税の財源とし
て、環境税を位置付けた。発電向け石炭燃料の比率を下げ、天然ガス比率を高めるとともに、原子力発電所の稼働率を向上。風力発電やバイオ燃料の利用を拡大し、新築住宅の断熱構造を義務化したり、乗用車のアイドリングストップ機能を普及させたりして、化石燃料の消費量を減らすとした。
(共同通信 2004年7月28日)
■長野県飯田市、県産材木製のガードレールを設置
長野県飯田市は、県内産の木材を使ったガードレールを同市円山町のかざこし子どもの森公園入り口近くの市道に設置した。長野県は本年度から、木製ガードレールの使用を各市町村に奨励している。カラマツの木を使い、白く塗装。強度は鋼製とほぼ同じだが、鋼製に比べ約3倍のコストがかかるため、今後は公共施設の周辺などを中心に設置していく。
(中日新聞 長野 2004年7月28日)
■日本鉄鋼連盟が森林整備活動に協力
(社)日本鉄鋼連盟が、地球温暖化対策の一環として、森林整備活動に協力する方針を初めて明らかにした。7月21日に開催された産業構造審議会環境部会で意見表明したもの。新日鐵など大手5社で、間伐材をダンネージなどに年間約3万m3利用している実績を報告したほか、木質バイオマスの利用推進などを今後の取組課題にあげた。
(J−FIC 2004年7月27日) http://www.j-fic.com/
■間伐材を活用した大型建築物を建築するシステムを開発
大阪大学の今井克彦教授は、間伐材など国産材を使って大型建築物などを建築するシステムを開発した。鋼管を使う場合と建築コストはほぼ同じだが、軽い上に、劣化した部分だけの交換が簡単にでき、素人でも立方体の構造物を組み立てられるのが特徴。また今井教授は、森林の保全や過疎地の振興に役立てたいと、小径丸太を使ったディスプレー用建材の開発・販売等を行うベンチャー企業「森林経済工学研究所」を創業している。
(JFS情報データベース 2004年7月27日)
http://www.japanfs.org/db/database.cgi?cmd=dp&num=767&UserNum=&Pass=&AdminPass=&dp=data_j.html
■鳥取環境大教授ら、廃食油の乗り合いバスを運行
鳥取環境大学の吉村元男教授らのグループが、廃食油を燃料にして走る乗り合いバスを11月から運行する。イナバ自動車学校から送迎用バスを無償で借り、通常の路線バスが止まらない福祉施設や病院をコースに入れる予定。高齢者は家庭で出た廃食油を提供すれば無料で乗れるようにする。
(日本経済新聞 中国 2004年7月27日)
■バイオ機器開発、小型化低価格のバイオディーゼル再生装置を開発
山形県新庄市のバイオ機器開発は、廃食油をバイオディーセル燃料(BDF)に再生する装置を開発した。廃油処理能力50リットル、100リットル、200リットルの3機種があり、価格は365-465万円。
(日本経済新聞 東北 2004年7月27日)
■資源エネ庁、RPS法の初年度施行状況を発表
資源エネルギー庁は7月23日、RPS法(電気事業者による新エネルギー等の利用に関する特別措置法)の2003年度施行状況について、電力会社など電力小売事業を行っている25社全てが義務を履行したと発表した。電気事業者に課せられた03年度の義務量(調整後の基準利用量)は約32億7676万kWh。1社は義務量を次年度に持ち越すボロウイングを行い、17社が次年度に持ち越すバンキングを実施した。
03年度に電気事業者に供給された新エネルギーの総量は約40億1511万kWhで、うちバイオマス発電が50.7%を占めた。
(電気新聞 2004年7月26日)
■岩手県が木質ペレットストーブの購入資金を補助する制度を開始
岩手県が、木質ペレットストーブの購入資金を補助する制度を開始した。自治体等に限らず、一般家庭や企業にも直接補助金を支給する踏み込んだ取り組みで、全国的に例がない。補助内容は、住宅や事務所の場合で、購入・取付経費の4分の1以内、限度額5万円。市町村等の公共施設の場合は補助率1/2、限度額20万円。今年度予算に4000万円を計上し、一般家庭・企業向け600台、公共施設等で50台を見込んでいる。
(J−FIC 2004年7月26日) http://www.j-fic.com/
■FTA交渉で違法伐採材問題が浮上
日本とマレーシアの間で進められている自由貿易協定(FTA)交渉で、違法伐採問題が論点に浮上してきた。7月19日から21日まで東京で開催された第4回交渉で、日本側がマレーシア側に、違法伐採材の締め出し措置を要求。対策が講じられない限り、マレーシア側が求めている合板関税の引き下げ交渉には応じられないとのスタンスを示した。両国は、9月最終週に予定されている次回(第5回)交渉までに、違法伐採問題を協議する場をつくる方針。
(J−FIC 2004年7月26日) http://www.j-fic.com/
■青森県八戸市で、市民参加型地域電力会社設立へ向けた協議会が発足
青森県八戸市で、自然エネルギーを利用した市民参加型の小売電力会社の設立を向け、課題を検討する協議会が7月26日、発足した。協議会は、八戸市の企業やNPOなど約90組織で構成。地域内のエネルギー消費の6%を自然エネルギーで供給することを目指している。青森県は、昨年5月「環境・エネルギー産業特区」の認定を受け、地域内での電力売買などの規制が緩和された。こうした規制緩和を
利用し、参加者が提供する電力を集めて分配したい考え。市民の参加を促すため、地域通貨の導入も視野に入れ、「地域サービス会社」の設立を目指す。
(共同通信 2004年7月26日)
■米11州、共同でCO2排出権市場創設へ
ニューヨーク州のパタキ知事は「地域温暖化ガス削減構想」を提唱、マサチューセッツ、ニュージャージーなど10州が参加を決めた。2005年4月までに運営ルールを策定する計画。削減対象は発電所から発生するCO2。それぞれの発電所ごとに排出量の上限(キャップ)を設定、実際の排出量との差を排出権として市場で売買する。北東部11州は、2020年までに1990年時点に比べ温暖化ガスを10%減ら
す共同プロジェクトを進めている。
(日本経済新聞 2004年7月24日)
■CSR国際規格対応で国内委員会再開
企業の社会的責任(CSR)に関する国際ガイドラインの策定がISOの技術管理評議会で決定されたことを踏まえ、経産省と日本規格協会、日本経団連などがその対処方針の検討に乗り出すことになった。8月4日にCSR標準委員会を再開し、日本としての対処方針を検討する。
(週刊 エネルギーと環境 2004.7.22)
■米8州とNY市、CO2削減求め大手電力5社を提訴
ニューヨーク、コネチカット、カリフォルニア州など米国の8州とニューヨーク市は、7月21日、大手電力会社5社を相手取り、地球温暖化を引き起こすCO2の排出削減を求める訴訟をマンハッタンの連邦地裁に起こした。原告側は、「現在可能な技術を導入すれば達成できる年間1-3%の削減を10年にわたり求める」とした。原告8州の司法長官はいずれも民主党支持者で、電力会社でつくる電力安定
協議会は大統領選挙の年の政治的行動であると非難している。
(読売新聞 2004年7月22日)
■愛媛県、バイオマス利活用マスタープランを策定
愛媛県はこのほど、「えひめバイオマス利活用マスタープラン」を策定した。プランでは、農作物の非食用部等の残渣物や水産廃棄物から有効成分を抽出することで、機能性食品などの経済的に付加価値の高い製品を製造できるとしている。昆布やスピルリナなど藻類の養殖にも注目。愛知県では、「バイオマスを最大限に利活用する自給自足型・循環型の”バイオマスアイランド”の構築を目指す」としている。
(健康産業新聞 2004年7月21日)
えひめバイオマス利活用マスタープラン
http://www.pref.ehime.jp/030kenminkankyou/060kankyou/00005254040708/masterplan.htm
■同志社大、竹の高度利用研究センターでFRP用途など研究
同志社大は、2003年4月に「竹の高度利用研究センター」(京田辺市)を発足、竹を大量消費に耐える素材として、工業や医療などの分野での利用方法を、17人の教員とベトナムなど3カ国の研究者3人が共同で研究している。FRP(繊維強化プラスチック)に使われるグラスファイバーの代替用途の研究や、眼鏡のフレームやノートパソコンのプリント基板などへ向けた開発も進めている。
(毎日新聞 京都 2004年7月21日)
■フィリピンのスラムで多目的バイオガスプロジェクト
京都のNGO「京都サマール友好協会」は、し尿を垂れ流しにしているため衛生面が心配されるフィリピン・サマール島のスラム地域に公衆トイレを設置し、メタンガスを燃料として利用するプロジェクトを進めている。公衆トイレ、豚の飼育場、バイオガス発生タンクとガス使用装置からなるバイオガスプラントを設置。豚は飼育して、プラントの維持管理費に当てる。
(京都新聞 2004年7月20日)
■森林総研、バイオエタノール原料精製収率7割を実現
森林総合研究所の松永正弘研究員らは、木材を亜臨界水処理すると、バイオエタノールの原料となる糖類が最大7割の収率で得られることを確認した。触媒や特別な前処理は不要。スギ木粉を亜臨界水処理し、反応温度310-320℃、処理時間は310℃に達してから約10分だった。今後は、水の使用量を減らして低コスト化を図ることで実用化を目指す。
(日刊工業新聞 2004年7月19日)
■バイオガスプラント、シンプルにして低価格化
道立根釧試(中標津市)は、牛50頭の糞尿処理を行うバイオプラントを、発酵施設の加温にのみ使うシンプルなつくりで初期投資を3000万円に抑えた。二つの発酵層で発生するガスを無駄なく搾り取り、加温用の電気代もかからない。
(北海道新聞 2004年7月17日)
■下水道管にコイル巻くだけで発電
ダニエル総合研究所(大阪府泉大津市、藤井広明社長)は下水道管にコイルを巻くだけで電気が発生する発電システムを開発し、来年4月をめどに発売する。信号機や外灯の電力源として、自治体向けに売り込む。公共下水道を流れる汚水に大量に含まれる有機物が、プラスの電荷を持つことを利用する。下水道管の外側にエナメルコイルを巻き付けると、電荷を持つ汚物の粒子の移動によって磁界が発生。コイル内の電子が磁極につられて移動し、電気が発生する仕組み。
(日本経済新聞 関西版 2004年7月16日)
■E3モデル事業実施に向け新会社
月島機械、丸紅テクノシステムなど5社は、3月に新会社「バイオエタノール・ジャパン・関西」を設立。新会社は、出資者である大栄環境等が収集・選別した廃木材を原料に年間約3700キロリットルのエタノールを生産し、E3(エタノール3%混合ガソリン)を前提に大阪府下のガソリンスタンドに供給する計画。環境省の地球温暖化対策ビジネスモデルインキュベーター事業に採択され、07年1月からの生産開始を目指す。
(週刊 エネルギーと環境 2004.7.15)
■神奈川で一廃・産廃を併せてリサイクルする新会社を設立
民間企業が一般廃棄物と産業廃棄物を併せてリサイクルや適正処理、物流、環境監視までを総合的に実施する「エコループプロジェクト構想」を実現するための会社「エコループセンター」(東京都港区)が、7月6日、設立された。神奈川県の産廃事業者が共同設立したケイ・イー・エル、国土環境、住友商事、東芝など民間19社が出資。社長には、岡崎洋前神奈川県知事が就任した。神奈川県内に一廃・産廃を併せて発電事業を行うパワーセンター、廃棄物から堆肥や飼料を製造する有機物資源化センター、リサイクルできない不燃物等を処理するクリーン化処理センターの3施設を建設する。今年度中に事業化調査を追え、事業認可を経て08年度に着工、10年下期から事業を開始する計画。
(週刊 エネルギーと環境 2004.7.15)
■ポリ乳酸を食品容器向け安全樹脂に登録
食品の容器包装に使うプラスチックの業界団体であるポリオレフィン等衛生協議会は、植物を原料にした生分解性樹脂のポリ乳酸を、一定の基準を満たせば安全性に問題のない樹脂として新たに登録した。国内で食品の容器包装に使う樹脂は、同協議会の自主的な安全基準に適合することが実質的な条件。弁当容器や生鮮食品の包装などへの採用が広がりそうだ。
(日本経済新聞 2004年7月14日)
■高知県梼原町、FSC取得などにより売上増加
高知県梼原町では、FSCの認証材を使用したデスクトップ整理棚の通信販売関係の雑誌に掲載し、大きな反響を呼んだ。具体的には森林認証取得以前には毎年約3-10%ずつ低下し続けていた売上げが森林認証取得後は約3%の増加に転じ、V字回復を成し遂げた。(13年度1億7700万円→14年度1億8300万円。)
風力発電施設による年間3千万円以上の利益を、森林整備費(環境基金)として森林所有者が行う間伐に、1ha当たり10万円の助成を行っている。
(持続可能な森林経営のための勉強部屋ニュースレター 2004年7月12日)
■ヤシ油を原料とする木材保存剤を開発
富山県林業技術センターは7月9日、ヤシ油を原料とする木材保存剤を片山化学工業研究所と共同開発したと発表した。この保存剤の原料は、ココヤシの油に酢酸を加えて化学反応させたココアルキルアミンアセテート。ヒバ油などを加えてスギ材に注入したところ、腐朽菌による質量減少をJIS基準以下に抑えることができた。木材保存剤は腐朽菌やシロアリによる木材の劣化を防ぐ薬品。
(日本経済新聞 北陸 2004年7月10日)
■横浜市で新エネルギー相互利用ネットワーク
荏原製作所、三菱重工、日本総研、早稲田大学など産学連携による自然エネルギーの地域総合利用ネットワークシステム開発プロジェクト「エコエネルギーウェブ研究会(EEWK)」は、7月6日、横浜でシンポジウムを開き、横浜市金沢区に設置予定のモデル事業の概要について明らかにした。金沢シーサイドラインを沿うように燃料電池、ガスコージェネ、廃棄物処理場、風力発電、太陽電池を加えた分
散エネルギーネットワーク構築を2008年に完成させる。また、他の地域に実践していくことを視野に入れ、地域ごとに最適なネットワークを構築するコーディネーター育成も本格的に始める。
(電気新聞 2004年7月9日)
■バイオマス利用に取り組む取り組む研究所を設立
荏原グループや東芝、清水建設の出資による循環社会ビジネス研究所が6月に設立された。農村から出る家畜排泄物や生ごみなどのバイオマスや都市ごみをエネルギー化することをめざすほか、自治体の依頼を受けて環境関連の調査や計画策定を行う。
(共同通信 2004年7月9日)
■バイオガス小型コジェネシステムを開発
省電システムは、30kW前後のバイオガス小型コジェネレーションシステム「BIOCGS」を開発、道東や本州の酪農家を中心に、10台以上の納入実績を持つ。標準モデルのBIOCGSは2×1.3×1.5mの大きさで、価格は約800万円。軽油をバックアップ燃料として活用している。
(日本経済新聞 北海道 2004年7月9日)
同社HP http://www.shoden-system.com/home.html
■地域材利用住宅建築促進の助成事業が増加
地域材を使用した住宅建築を促進するため、各都道府県が実施している助成事業について、林野庁が行った調査結果によると、補助金制度を導入している県が、今年度に入って29県に増加(14年度12県、15年度19県)。一方、低利融資や利子補給制度は、近年減少している。補助金額は、1戸あたり30万〜40万円程度の事業が多く、助成金を支給する代わりに、柱材を無償で提供する事業も増えている。
(J−FIC 2004年7月8日) http://www.j-fic.com/
■「木材表示推進協議会」設立参画事業者を募集
全国木材組合連合会が、「木材表示推進協議会」の設立に参画する事業者・団体を募集している。木材製品に使用されている木がどこで伐採され、どのような加工が施されているか、一般の消費者にはわかりにくいとの声に応えるとともに、正しい情報をわかりやすく表示して、利用拡大につなげるのが狙い。会員事業者は、伐採地の国・地域名や樹種、加工の種類(ムク、合板、集成材など)を製品や梱包に明示する。業界の自主的な取り組みとして推進する方針で、全木連は賛助会員として参加する予定。県産材認証制度などを運営している団体の加入も呼びかけている。具体的な運営方法や入会金・年会費などについては、今後、設立準備会で検討するが、事前登録者については入会金を半額にする。
詳しくは、全木連ホームページhttp://www.zenmoku.jp/へ。
(J−FIC 2004年7月8日) http://www.j-fic.com/
■タイのエネルギー省、バイオディーゼル普及へ動く
タイのエネルギー省は7月8日、バイオディーゼルの使用に適したエンジンを1年以内に開発させる見通しだと明らかにした。同省はバイオディーゼルの商業利用拡大に向け、ほかの政府機関や民間に協力を要請。一方、混合するパーム油などの基準を策定するよう求める声が上がっているという。バイオディーゼルの小売販売は、先月末に北部チェンマイ市内のガソリンスタンドで始まっている。
(NNAアジア経済情報 2004年7月8日)
■中国での排出権獲得支援へ
富士総合研究所と中央青山監査法人はそれぞれ、日本企業の中国におけるCO2排出権取得を支援する事業に乗り出す。富士総研は、第一弾としてウルムチ近郊での風力発電事業を手がけており、今後はもみ殻発電など年10件程度の事業を開発する。青山監査法人は中国での提携先を紹介し、中国の政府機関との交渉も代行する。中国政府は、省エネ、新エネ、廃棄物メタン回収、炭鉱メタン回収の4分野をCDMとして推進する方針を打ち出した。
(日本経済新聞 2004年7月7日)
■スーパーエコタウン事業、プロジェクトファイナンス方式で
三井住友銀行は、7月6日、東京臨海部で計画中の国内最大規模の廃棄物リサイクル発電事業向けに230億円の協調融資を取りまとめたと発表した。返済原資を事業から上がる収益に限定する「プロジェクトファイナンス」方式で、産業廃棄物処理施設向けでは国内で初めてとなる融資に参加したのは、日本政策投資銀行、住友信託銀行、ダイヤモンドリース、農林中央金庫、三井住友海上火災保険の5社。事業主体は「東京臨海リサイクルパワー」で、同事業は東京都スーパーエコタウン事業に選ばれている。
(日本経済新聞 2004年7月7日)
■バイオマスプラスチック開発・利用普及報告書
日本有機資源協会(JORA)の「バイオ生分解素材総合評価検討委員会」は、バイオマスプラスチックの開発・普及に関する調査報告書をまとめた。課題として、資源有効利用促進法でほかの法律と同様にバイオマス由来と石油由来のプラスチックを区別していないことや、温暖化対策税の使途の一つにバイオマス・プラスチックを位置づけること、排出権取引の炭素クレジットの対象とすることなどが挙げ
られている。
(環境新聞 2004年7月7日)
■大阪ガス「生ごみ発電」を展開
大阪ガスは、下水や生ごみなどの廃棄物から精製したガスを燃料に、電気と熱を供給する産業用コネジェシステム「バイオガスコージェネ」事業を本格展開する方針を明らかにした。バイオガスの不純物を除き、メタン60%、CO2 40%に精製。このガスで発電し、廃熱で工場内の熱供給を賄う。発電効率は37%と世界最高水準。
(産経新聞 2004年7月7日)
■川重、バイオマス燃料コジェネ3タイプをラインナップ
川崎重工業が、バイオマス燃料のコジェネレーションで3タイプをラインナップした。数十〜数百kW級では、南アフリカの技術をベースにした固定床式で、タールの発生を抑えた。1日1t程度の原料供給で実用化を目指し、価格は80kW級で6400-8000万円が目標。加圧流動床ガス化炉とガスタービン発電システムでは、木くず処理を1日5t以下、発電出力650kW以下で実用化する。発電効率は20%。
直接燃焼では、すでにある技術のボイラと蒸気タービンの組み合わせで対応。すべての規模でのユーザー要求に合ったコジェネシステムを提供、市場拡大を目指す。
(日刊工業新聞 2004年7月7日)
■バイオマス燃料やジメチルエーテルなどの燃料政策上の課題を報告
資源エネ庁の総合資源エネルギー調査会石油分科会燃料政策小委員会は、7月5日、第2次中間報告を公表した。この中間報告はバイオマス燃料、ジメチルエーテル、GTLとも一次エネルギー供給源の多様化をめざす観点から普及が必要だと指摘。バイオマス・エタノール混合ガソリンについては、ガソリン全量をエタノール3%混合燃料(E3)化することを想定して、供給安定性、経済性、流通インフラ
への投資などの課題検証に更に取り組むこと、エタノールを原料として製造できるETBEの利用可能性もあわせ、検討していくことが必要であるとしている。 またバイオディーゼル混合軽油の燃料規格化、廃食用油などを原料としたバイオディーゼル製造技術の研究開発に取り組むべきとした。
(EICネット 国内ニュース 2004年7月5日)
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&word=&category=21&serial=7966
■周遊レトロバスの燃料は廃食油
福島県北塩原町の裏磐梯高原・桧原湖畔を、「森のくまさん」と名づけられたボンネットバスが7月3日より運航を開始した。燃料は家庭やペンションから回収した廃食用油を再利用したBDF。新しい観光名物となりそうだ。北塩原村では、役場公用車にもBDFを使用するなど、積極的に地球環境保全に取り組んでいる。
(北塩原村観光情報HP http://www.vill.kitashiobara.fukushima.jp/kankou/retro.htm)
■特集 バイオマスの技術と活用(記事タイトル)
木質バイオマスエネルギーと地域の取り組み/山梨県地域における木質バイオマスエネルギーの普及に向けた取り組み/京都市におけるバイオディーゼル燃料化事業の取り組み/大阪府の森林バイオマス利用推進の取り組み/乾式メタン発酵による有機系廃棄物のバイオガス化/木質バイオマスのガス化発電
(環境技術 2004年7月号)
■EUで進む違法伐採対策
現在流通している木材の1〜2割は違法伐採であるといわれている。G8先進国首脳会合でも、「違法伐採へのたたかい」を国際的課題として約束してきた。英国では、2001年にすべての公共事業の木材調達にあたり、請け負い業者が木材が合法であることを証明しなければならないことを義務付けた政府木材調達方針を策定。英国の木材貿易連合(TTF)も、合法かつよく管理された森林からの木材や木材製品を調達することに責任を持つことを明確に打ち出した「行動規範」を策定した。
(グローバルネット 2004年7月号)
■下水汚泥からガソリン製造
北海道大学の増田隆夫教授は、下水汚泥からガソリンを製造することに成功した。汚泥の嫌気発酵で得たメタンをエネルギーにし、発酵残渣を30〜80気圧、220〜300℃の「亜臨界」という高温高圧の水中で分解。安価で性能のよい鉄触媒などを使った合成反応によって実現した。汚泥107tからガソリン3.54tが生産できるという。
(日経エコロジー 2004年7月号) |
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