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トピックス

1 10分でわかるバイオマス

バイオマス(Biomass)は、Bioは生物、massは資源量で生物資源量という生態学の用語からきている。
狭義では燃料に利用する生物由来の資源、広義では生物資源全体をさす。

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図1:日本で利用されている主なバイオマスの種類と利用形態

図1:日本で利用されている主なバイオマスの種類と利用形態

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図2:バイオマスの有効利用

図2:バイオマスの有効利用

出所:バイオマス白書2009

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バイオマスの有効利用:バイオマスは、食用や建材としての利用など、さまざまな利用が可能。価値の高いものから順に利用する。エネルギーは一番、低質で安価である。

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バイオマスは、最も多く使われてきた自然エネルギー。そしてそのほとんどは、木質バイオマスの熱利用で、図4のようにバイオマス発電はごく一部である。

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図3:世界の部門ごとの総最終エネルギー消費における再生可能エネルギー

図3:世界の部門ごとの総最終エネルギー消費における再生可能エネルギー

出所:自然エネルギー世界白書2018

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図4:世界のバイオエネルギー利用の内訳(2020年)

図4:世界のバイオエネルギー利用の内訳(2020年)

出所:自然エネルギー世界白書2022

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日本のバイオマスの発生量と利用量:使いやすいバイオマスはすでに使われている。林地残材も現在では4割程度使われるようになっている。

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図5:日本のバイオマス発生量と利用量

図5:日本のバイオマス発生量と利用量

出所:農水省資料

バイオマスの特徴:

つまりバイオマスは非常に多様であり、様々な要素を考えて使う必要がある。

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バイオマスはカーボンニュートラルか?
バイオマスは、カーボンニュートラルと言われるが、これには条件が付く。

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図6:バイオマスの生産・流通・加工におけるCO₂の排出

図6:バイオマスの生産・流通・加工におけるCO₂の排出

(国際環境NGO FoE Japan作成)

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まず、バイオマスを生産・加工・輸送する際に、化石燃料を使うことなどにより、温室効果ガスが排出される(図6)。高度な加工や長距離を輸送する場合などは、バイオマスのもつエネルギーと同じぐらいの化石燃料を使う場合もある。

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また森林、特に自然林を伐採した場合、土壌中も含め元の炭素蓄積が回復するまでに数十年~数百年かかったり、元の蓄積が回復しないこともある。木材を燃やすと石炭以上のCO₂が出るため、森林蓄積が回復しなかったり回復に時間がかかる場合、その間は大気中のCO₂は増えたままになる。

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図7:バイオマス事業がある場合、ない場合双⽅における⼀定期間後のCO2の蓄積変化の概念図

図7:バイオマス事業がある場合、ない場合双⽅における

⼀定期間後のCO2の蓄積変化の概念図
(国際環境NGO FoE Japan作成)

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バイオマスの持続可能性:バイオマスは持続可能な利用を行わなければ、環境破壊や重大な社会的影響をもたらすことがある。表1は、日本の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)制度における農産物の収穫に伴って生じるバイオマスの持続可能性基準だが、このような点に配慮しながら使う必要がある。

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表1:FIT/FIP制度が求める持続可能性の評価基準

表1:FIT/FIP制度が求める持続可能性の評価基準

出所:第19回バイオマス持続可能性ワーキンググループ資料1

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日本のFIT/FIP制度においても、原生林を伐採した木質ペレットの使用や、ペレット工場からの深刻な大気汚染などの問題が指摘されており、今後も不断の取り組みが必要だと考えられる。

地域の」、「廃棄物系バイオマスを」、「熱利用中心に使う」と、持続可能性の問題を引き起こしにくいと考えられる。

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脱炭素時代におけるバイオマス利用:日本も含めた世界は、2050年までに化石燃料を使わない社会に向けて取り組みを進めている。バイオマスは化石燃料の代替に使える貴重な資源だが、持続可能な利用可能量には限りがある。今後バイオマスは、もっぱら他の再生可能エネルギーでは供給が難しい分野、特に中高温の産業用熱利用と液体輸送燃料に向けていくべきだと考えられる。

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図8:熱の主な供給方法

図8:熱の主な供給方法

出所:資源エネルギー庁資料

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・ 日本の最終エネルギー需要の半分は熱で、その半分以上は産業用熱である。

・ 電気は太陽光や風力でも発電でき、給湯や暖房はヒートポンプや太陽熱、地中熱等でも供給できる。

・ 一方、中高温の産業用熱は水素や合成燃料が考えられているが、まだ実用化の途中であり、現状では非常に高価である。

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